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2019年3月

2019年3月14日 (木)

時間の割振り

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 若い時、上下のツナギ服で面白いのを見つけた。少し前に宇崎竜童さんがバンドで着た作業服があった。しかし薄い緑の服は華奢で、作業着ではなかった。

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 仲間うちは作業着と疑わなかった。実は飛行機用のジャンプスーツだった。女性兵の業務に向けたカーキ色の服が、どんな経過で店頭に並んだか私も知らない。

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 落下傘で降りる目の詰まった布は、裸に近い形で着ると体の線がういた。通りを先方から歩いて来た2人連れの一方が私を見て、黙りこくってしまう。

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 すれ違った後で「オレもツナギにしようか?」と相方に聞いた。やった! 同性だが視線を吸いつけたゾ。私の直感での服選びに外れはなかった。

 当時の俳優の服は、コスチュームは本人の選択で、専門家は付かなかったトは梶芽衣子さんの証言です。良い場合は監督と並んで服を買いに行ったそうです……で書いたように私の服も選択がありました。

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 座頭市ミフネの仇名はこのすぐ後、止めになります。だがニンジャというのは今も分らない。洗い晒しのTシャツにチョッキ、白いGパンで先日書いた服に似ています。

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 女高生にニンジャみたいなカッコの人と言われ、以来この通名になります。写真や文筆は得意だったが、キャンプでギターの弾き語りをご披露もうし上げたら、上手いという事になりました。

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 ギターの本当に上手い方は視覚におられ、それは分っていて言う訳です。視覚者には私が弁論大会で突き当たった問題が横たわります。人前では演奏が出来ない。

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 私の親戚筋に、そんな人はいなかったか? キザというか目聡いというか、エエ格好しいが様になる人が……それが居たらしい。ハデ好きな自閉症というか、目立ちたいというのではない。

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 一部のIQの高い人は目聡いと言います。坊ちゃんを漱石は短期間で書いたのですが、登場人物を全部、仇名にして視覚で整理した所が、まずは秀逸な理由です。

 鴎外や一葉には「草枕」ならともかく「坊ちゃん」は書けまい……ト思われます。

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 むろん私も出来ない。出もしない芝居のコスチュームを考え、アキラ裕次郎よろしく他人のギータ―を借り、みんなの合唱をリードしただけ……気が付くと放送局まで来ていました。

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 デどうなったと思います。物事はそんな良い方向にだけは転がらない。つまり嫉妬心を買う。群れる楽しみつながる楽しみから、振り出しに帰る。私が私に帰る楽しみ……孤独の楽しみ。

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 青春はたいてい賑やかに行き過ぎ、中年期を挟んで老年に至る。通常は青春のまま死ねない。それどころか中年のままも死ねない。一番ながい時期は老年であり、老いを楽しめるかが大きなカギになる。