« 100均でお買い物 | メイン | Win10のリカバリ »

2018年12月 3日 (月)

マイルスとコーヒー

Fuzita

 自画自賛という。自分は自分が一番可愛いとも……少し自惚れないとやって行けない。親と言えども必ず味方をしてくれるとは限らない。他からの攻撃にさらされるのなら……
.
 美空ひばりは酒を飲んだし石原裕次郎も体を悪くするまで飲んだ。二人に限らず、昭和の英雄はことごとくに飲んだ……私はタバコを止めたついでに、アルコールも止めた。
.
 関節炎のひばりは、股関節には酒は悪いのを知っていてなお飲んだ。肝臓の方に心配はなかったが酒に幸福を見出すので、生き詰まりが見えた。過敏症を黙らせるのに水ではならなかった。私にはコーヒーが適当だった。
.
 私の言葉は自閉する。もともとレコードなど解説におしゃべりだった訳ではない。自閉して自閉して、村上春樹の小説で主人公が自殺してしまう。「ノルウェイの森」の主人公のように、そう私たちは押し黙った。
.
 地下のジャズ喫茶からも、さびれた映画館からも、つないだ指の間からも私たちは変われなかった。行き止まりの海に出ては死んでしまう、あの森田童子の歌の主人公のように。
.
 コーヒーを飲むとチャーリー・パーカーとマイルス・デビスの演奏の意味について、私はベラベラと話し始める。適当に切っても長々、話しても大差のない話に、自分自身でもうんざりしながら。
.
 それでhataさん、なぜあなたパーカーよりマイルスが好きなんですか? 誰かが飛んでもない事を聞く。
.
 私は言う。パーカーは共に生きようとしますが、マイルスは相手を突き放し、距離を置こうとする。そんな風に聞こえませんか? 相手って誰だかは私にも判りません。マイルスは突き放す態度で、つまり観客にも敵意を持っている。
.
 私は店に行ったわけではないが、村上さんは一時、ジャズ喫茶のマスターをしていた。 そんなに次つぎ書ける訳でもなく、原稿料もそれほど高い訳ではなく……だろう? だが喫茶なんてもので稼げるものか?
.
 まあ演奏するマイルスの敵意に気がついたら、小説に音楽が取り込める。マイルスは何か怒っている。怒っている本人も気がついてない怒り方で表現できるのだから、音楽鑑賞も悪くない。
.
「枯葉」を吹くマイルスは……イヴ・モンタンの「枯葉」を吹いている。メロディがそうなので曲名も知れるがペットに歌詞はない。別な詩を考えてもいいのに、老いの繰言、例の歌詞を連想してしまう。
.
 急激に老いがやってくる。自分からは逃げる訳にも行かず、私は顔を背けてやり過ごす。ただコーヒーを飲んで自分の老いをやり過ごす。若かった時には誤診した医師とか、怒る相手もいたが、今は見当たらない。

,
〇今、MJBのグリーンラベルはベトナムとブラジル豆をブレンドしている。藤田コーヒーの青袋もブレンドが同じで同じ味がする。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.blog.bbiq.jp/t/trackback/394232/34161330

マイルスとコーヒーを参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿