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2017年6月10日 (土)

絵画の兆候

Photo

 駅の構内、入って来る列車。俯いてスマホに見入る女子高生……ありふれた光景をスーパーリアに捕らえたアニメ。新海誠さんに影響された画面です。
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 だが見る人は見る事で生き方を限定される。描く人は描く事で可能性を剥ぎ取られる。見えないだけにしても、この画面には、この子の他に誰もいない。そんなはずはなかろう。この構内にも知らない人はひしめく。
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 子供一人いない駅構内、女子高生が探しているのは、皮肉なことにスマホの向こうの人です。むろん特定の人、恋愛の対象のずばり本人か……との関係性のカギを握る人か?
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 画面にはカバンとか、部活の道具とかも省略される。山や海や風景、飛ぶ鳥もいない……これだけ電車を詳しく描いた割に、女子高生自身の表情まで隠れ見える。つまり描かないことで見ない。可能性も消える。
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 この作者ほどではない。私も中学のころ美術が得意だった。練習しなくとも高得点が取れた。担当教師の採点が見とれたように止まって、デッサンにA採点をした。
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 友人も数人、デッサンに見とれる。その中に女子がひとり入る。
「草とか木とか自然のものが上手いの。ビルとか階段とかはそうでもない」驚いたことに、女子はそう分析した。
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――言うねえ、そしたら自分の絵も見せる?
「やだ」女子は逃げるように立ち去る。
改めて私は自分のデッサンを見た。言えてる気がした。今思えばかすかなアスペルガーの兆候だったか……私、今の私には認知症の兆候すら感じられる。

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