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2016年12月 6日 (火)

新海式レンアイにおける合理と矛盾 3

Sinkai

 話題の新海誠作品をもう去年か、GYAOで何作か見ます。アニメはあまり好きでなく、このように何作も見ないのです。それをレンタルで再見したら……GYAOではないがネットで「君の名は。」を、もうやっています。
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 「君」は「秒速」の延長線上にあって、登場人物を増やしてある。普通のレンアイがどうなのか。作者新海と、観客の間に乖離があってドラマの意味も多少は違えて見える。
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 寂しさに泣き言を言わず他人事のように楽しむ。他人の情けで自分を支えるのではなく、哲学的に自分で支えるというか。少なくとも、そうめざすのが自立になる。
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 新海誠の場合、父の会社を継げば就職先は確保できた。しかしそうしたくなかった。当然、周囲はそういうふうに見ていた……か、どうかは判らないが、明里はそういうハイソなタカキに憧憬を注ぐ。
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 私は有金をはたいてワープロを買った。1982年くらいのコトで、知り合いの弁護士もまだ持っていなかった。NECとキャノンと富士通で、どこのがいいと思うか? 弁護士先生は私に聞いてきた。
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 友人間では変人という事になってます。たまに目先が効くことがあり、効かない方が多いのですが……どうもアスペルガーっぽい。病室ではスケッチブックを抱えて歩き、安静時間に原稿用紙をいじっていました。
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 病院を退院する時、タイミング悪く、A子には挨拶もせず別れます。闘病の戦友であって、A子とそれ以上展開しなかった。その後、あの看護師は士長になったとか……
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 つまり光背作用という事です。ワープロで翻訳小説の文体を書くと、ボールペンで同じ事を書くのと違って見える。「秒速5センチメートル」という物語は、タカキが明里、花苗、もう一人、計3人の女性と別れる話です。別れの告げ方を大げさに……
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 いうまでもなくタカキは新海同様の野心家で、女性に構ってられない。会社の跡継ぎを、棒と振ってもアニメ作家にというか、そういう者になりたい。むろん明里も花苗も、そんなことは分からない。
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 女たちは憧れの対象、そばに居たい。それが精いっぱいで、タカキの葛藤を理解したいとか、考えていない。タカキも言っていないのか。タカキが明里に渡すつもりで、あの夜、吹雪に飛ばした手紙には何が書かれていたか?
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「私たちはきっと、1000回もメールをやりとりして、たぶん、心は1センチくらいしか近づけませんでした」絵では登場しない3人目の女性は、そう言っている。心が近づくとはどういう事をいうか? レンアイの完成は結婚か……違わないか。(終)


●「秒速」を中心に3回にまとめました。「君」の方を、もう一回見ると残した部分が出るかも知れません。このシリーズの視聴率でも上がれば……

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