« はつらつシニアアンケート | メイン | 日本死ね! »

2016年3月11日 (金)

孤独のグルメ

Gurume

 TV番組「孤独のグルメ」は有名になって、かな漢字変換でも「孤独」と打つと「のグルメ」はつながって出てくる。元もとは孤独という言葉はネガティブ、否定的な意味合いにあった。

.

 その昔「孤独のライセンス」とか「孤独の報酬」とか、コミュニケーションの出来ない主人公の男、その状況を意味した。「グルメ」では仕事を終えた井之頭五郎(松重豊)の大衆食堂へいく楽しみ、自由と位置付けられる。

.

 つまり肯定意味が深い。昼飯を食うだけの、ささやかな自由が……五郎は大衆食堂とはいえ贅沢な注文をする。下戸で呑みはしないものの、夕食に匹敵する食事といえる。

.

 サラリーマンによくある500円定食ではない。もっとも500円食では番組にもなるまい……よけいな事だが、ネットでグルーポンチケット等を買って、行ったこともない店に行くと、私でも近い気分というか、こんな感じになる。

.

 友人に誘われて料亭に行くと……あるいは呑みに行くのとは違う。緊張感があり低姿勢で店内に入り、食べさせて頂く感じというか。友人に聞くのでなく店主、店員に聞かねばならない。

.

 五郎の場合、その辺は店構え看板を見て入り、空気を読んで注文を出す。他の客の様子から追加注文も出します。グルーポンは、つまりネット検索で行く訳だが、主体的になる感じが重なる。

.

 孤独に込められた意味は、まず情報がないからです。店の看板を見ただけで、旨いか不味いか分かりません。本当は友人や家族が一緒だと共同責任ですが……自分だけで判断し全責任というか。結果責任を負う事です。

.

 大抵はその重さを負うのが嫌さに、同調圧力にも負けてしまう。熊本では古来、いひゅーモッコス変わり者という。まわりの風、空気圧に屈せず、自分や主張を貫こうとする人を指します。今は風の強い季節です。

.

 久住昌之原案では、夜行列車で買ってきた弁当を食べる話だったそうな……グルメブームの終わりに、マンガは無論ヒットせず、マンガ再刊の機会に久住さんはTV化を目論んだ。偉いねえ。大手にふられ……東京で一番小さい局を何とか乗せた。

.

 久住さんは教育TVの連続出演があって、その筋に売り込む術を知っていた。そして「孤独のグルメ」がヒットすると、大手TVもすぐ似たような番組を作った。出演の松重豊さんの顔芸をはじめ、大手は大味、グルメだけに味が出せなかった。

.

 企画から演出、内容を微妙に変えての第5シリーズまで、山ばかりではなかった。時代に逆らわず権力におもねらず面白い物は面白い……熊本のRKKは新シリーズを買わないようです。

●『孤独のグルメ』は、扶桑社の『月刊PANJA』誌上で1994年から1996年にかけて連載されていた原作・久住昌之、作画・谷口ジローによる漫画。 一度完結していたが、『SPA!』2008年1月15日号に読み切りとして復活。その後、『SPA!』上で不定期に新作が掲載されている。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.blog.bbiq.jp/t/trackback/394232/33765359

孤独のグルメを参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿