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2016年1月10日 (日)

駆込み女と駆出し男 映画

Kakekomi_3

  タイトル及び設定には奇妙な所があって面食らうが、原作は井上ひさし「東慶寺花だより」を、脚本監督は原田眞人で映画化したもの。
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 駆け込み女とは、縁切寺の東慶寺に駆け込む女たちを表し、駆出し男とは寺の新米調査員で医師兼、戯作者志願でもある信次郎を指す、大泉洋が演じる。第一の駆込み女を満島ひかりが演じる。
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 このお吟には主役級の描写がある。これが意味深で、なぜ寺に駆込むのか、前半ではさっぱり判りません。後半での種明かしはあるが……第二の駆込み女、本当の主役は「じょご」で、奇妙な名前、顔にも火傷の女性、戸田恵梨香が演じます。
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 むろん戸田さんが演るとカワイイので、武田真治さんの亭主にバケモノと嫌われる意味が判らない。信次郎はじょごの火傷を一目見て治る、治してやるト医者として意気込みます。
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 じょごはそれをストーカーのように嫌がる。第三以降の駆込み女や、その他の人物紹介後で判るが、映画は「赤ひげ」をなぞります。信次郎じょごは、加山雄三、二木てるみへのオマージュともなる訳で、これも初見ではさっぱり判らない。
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 樹木希林さんが源兵衛という男名で出て来ます。こりゃズバリ赤ひげ役ですな。井上ひさしは施設にいた事があり、それが屈託した表現につながる。
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  ひょうたん島には先生はいるが両親はどこにもいず、ここが施設であるト暗喩する。信次郎はじょごを治すことで、じょごに治される。この映画での戸田さんは目を見張る演技です。
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  大泉さんは前から上手かったけど、ヤクザ者をしゃべりだけで追い払うシーンなど……2代目渥美の声もかかりそう。戸田さんは2代目さくらか?
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 訳の判らないことを口走りましたが……二人の関係は感動的に展開していく。ただ、これは井上さんがついた嘘であって、実生活の井上さんは奥さんと離婚しています。じょごに暴力をふるう卑劣なDV男、これは亭主役の武田さんで最初の方に描かれる。
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 この映画は人物と人物が入り組んだ構造にあり、その仕掛けは全部が成功している訳ではない。とても初見で全体は見通せない。つまり誰にでも勧められる作ではない。ある程度の読解力を必要とします。
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  予備知識なく見ても、あるいは考えないでもスッと判ったり、スカッとするようなストレス解消、また泣いて涙で感情処理に使える映画、つまり娯楽作ではない。

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