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2013年1月31日 (木)

キリコを読む ~大原美術館展3~

Kiri 大原美術館展シリーズの視聴率は高い、ありがとう御座います。予想がつくとは思いますが、3回目は講演では取り上げが薄かったキリコです。「ヘクトールとアンドロマケの別れ」は何を意味するか。ネットでも判らないと言われてます。

 

 

 

まず一般論として現代芸術は、不安を大きく取り上げます。それは見通しにくい将来を意味します。キリコの時代でも1915年に第一次世界大戦が起きます。桁違いに大きな戦争は一次から二次につながり、そして現代に至ります。

 

 

 

「……の別れ」は一作だけではなく、25年くらいに、絵にも彫刻にも何度も繰り返される。感じると思うがキリコは最初、シュールレアリズムの仲間には入るが、後に決別している。シュールの他の画家より重いというか、苦しい。

 

 

 

キリコがいた所は北イタリア、フェッラーラという町で、ここには繊維工場があって、麻を煮た空気の麻薬効果は住民に及んだとされる。キリコが描いている不安は、大戦前の平和な町はなくなり戻らない……個人ではむろん、一国でも止められない流れにある。

 

 

 

大きな流れに不安の根がある。そして切迫した雰囲気も漂う……ギリシャ神話でトロイとか、トロイア戦争といいますが、へクトールはその戦争で死んだ英雄です。アンドロマケは奥さんで、夫の死後、複雑な経過を生きた女性です。

 

 

 

画材としては珍しくないが、なぜロボットの扮装をしているか?  生身の人間は戦争で死んだりケガをする。だが体が人工、つまりロボットだったら手足を部品で変えればいい……私の身体障害も治らない。それは生身だから、そう解釈します。

 

 

 

戦争は近く、公害も消えない町、深く傷つきたくない。目にサングラス、顔に仮面、体をロボット化したい……どれも同じ衝動というか現代的なの思いになる。ヤクザや暗殺者はサングラスしました。目を見られたくない。同じく強盗は仮面で顔を隠す。

 

 

 

仮面をペルソナといい、パーソナリティ性格を意味する。戦場に向うヨロイも、個人は行きたくはないが要請に従う仮面の意味……ロボットアニメなら何でもいいが、エヴァンゲリオンのロボットスーツは、トロイの木馬のギリシャ神話ともつながります。

 

 

 

エヴァ新作の試写会会場で自衛隊がコーナーを作りデモをやった。使徒との戦いは、そういえば近隣国との戦争をイメージさせます。初号機は性能がよいのかシンジ君はケガしませんが、零号機のレイは、よく眼帯をして包帯を巻いてます。

 

 

 

私は死んだへクトールを連想する……シンジも初号機に乗るのを嫌がります。もし近隣国と戦争が始まったら、あなたは自衛隊に入りますか? 自衛隊では女性もむろん入れます。夫の死後、アンドロマケがどうなったかネットで調べてみて下さい。

 

 

 

絵の不安は今も存在し確実に具体化している。昨日の国会でも言ってたでしょう。今度、自衛隊の予算を増やします。つまり使徒との決戦は近い、この絵のようにあなたは誰かと別れの挨拶をしなくていいのか?

 

 

私? 私は身障者ですからヨロイはつけられません。仮面の告白もいたしません……記載が何だか判らない表現になって来ましたので、もう止めますが、私はそういう不安をこの絵から受けます。

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