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2011年9月21日 (水)

悪人 映画

Akuninタイトルの悪人にはこだわらない方がいいようです。吉田修一さんは純文学と大衆小説の、両方に志向のある書き手で、この作品でも人間的な内面と、物語としての面白さを両方を追求します。

 

追ってはいるが簡単に両立するはずはなく、随所で破綻してしまう。人物を掘り下げようとすると物語が停滞し、物語を進めると人物は設定から、はみ出し矛盾してしまう。

 

国文学では近代化はよくない。人を傷つけ周囲を破綻させる。昔式が一番いいんだ……お約束の図式があって、ここでも長崎や佐賀は、近代化に飲み込まれる被害者になります。いちおう頭には、そう入れます。

 

そこで出会い系サイトで知り合った。4人の若者が主人公になります。満島ひかり(石橋佳乃)は、ボンボンの岡田将生(増尾圭吾)の方に熱心だが、土木作業員の妻夫木聡(清水祐一)とも知り合っている。

 

定かではないが出会い系にステイタスを感じ、満島は友人等を出し抜くため出会い系に手を出した。そして妻夫木と知り合い、妻夫木がダサイので、後に知り合った岡田に乗り換えた。そういう筋らしい。

 

満島の友人で、出会い系をやった事のない二人が出てきます。本当は佳乃という女性は二人とあまり変らないような、ダサい女性で、それが満島さんが演じるから飛び抜けて見える。

 

飛び抜けて見せるために出会い系を使ったので、本当に使いたかったどうか確かでない。出会い系は今では危険な行為と周知しています。その前にはオフ会といって普通に知り合った時期もあります。

 

そんな昔でなくとも、私などもブログから直メールで「相談がある」と言われ、聞いている内にメル友になってしまう。やがて直接「会わないか」そう言われた進行は、例として少ないがあるにはあります。

 

映画では長崎佐賀が、出会いの具体例になっています。私の体験は関西の人だったので、事情は都会も田舎も同じでは? そういう印象が強い。いかにも初心そうな満島は、裸で妻夫木のケータイの中にだけ写っています。

 

つまり満島さん演じる佳乃が、善人である証明は何もないが、私はストーリーテーリングの犠牲ではないか。ト思ってしまう。たとえば深津絵里(馬込光代)と根本は同じ人ではないか?

 そういう疑いさえ生まれてしまう。物語と人物は簡単に両立するはずはなく、人物を掘り下げようとすると物語が停滞し、物語を進めると人物ははみ出してしまう……トそういうユエンです。以下次回。

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