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2011年6月30日 (木)

TVドラマ「仁~Zin~」

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この4月に脳外科医の福島医師が訴えられ、一億一千万の損害賠償を求められています。TVが何度も取り上げたゴッドハンドも執刀ミスをすれば、ただの医者になってしまう。東日本震災の例を言うまでもなく、誰にも先は見えず不安なのです。

不安だから先に向かって手を打とうとするか。手を打とうとするから先が見えてくるのか。どちらにしろ情報はあふれるが、幸福感は得られません。先のない江戸時代のような国に行くか、責任のない、生産性の低い仕事、底辺で望みを持たずに生きるか。

自分一人の幸福を考えると、そういう事になります。実はこれ、先日、30%越えの視聴率を取って終えたドラマ、仁(Jin)の話になります。現代の医師が術後ではあるが、自分の恋人を植物状態にしてしまう。

だからという表現はありませんが……それで江戸時代にタイムスリップしてしまう。なんで江戸時代か? 考えても判りません。流行のSFというには無理が目立ちます。

長屋や老中でペニシリンを使って意味があるのか? つまり主人公、南方仁の逃避的な心情がタイムスリップを呼び起こした……それが私の解釈です。

私たちの世代は映画「赤ひげ」を観て医師を志した人が、クラスに何人もいた。小石川の療養所で加山雄三さんのような医師になりたい。単純にそのように考えました。ところが実際に医学部に行ってみると……白い巨塔みたいな世界です。

そればかりか冒頭に書いたような事件が実際にあります。大震災のような天災の下では、無償の援助を伸ばす人もあれば、夜陰に乗じて盗みを働く人もいます。映画のように世界は美しくない。それを知ってるはずの政治家は何もしません。

現代で手術にミスを犯したかも知れない。だから南方仁医師は江戸時代で人を救いまくる……それは「赤ひげ」へのオマージュに見えます。しかし助けても助けても人は死んでいく……医師に限らず現代にあると、様々な徒労感を感じる。

どんな仕事にも責任が問われ、報酬をるかに越える責任に問われる事もある。私だけでなく身障者相談員は、足の悪い相談者をクルマで送ったりしました。事故を考えると今は送れません。

事故があった時の責任が怖い……私のクルマには乗せず、タクシー代を払って上げた方がいい。薄情なようですが、現代での合理的な責任の取り方になります。ドラマの中では南方が、保険の考えを龍馬に吹き込みます。

一億の損害賠償を求められるなら、ゴッドハンドの名誉も名声も地に落ちます。ゴッドハンドと私のような相談員を一緒にしてはいけませんが、江戸時代ではない現代には、そういう側面がありあす。

「仁」のラストが視聴率30%を越えた。こういう時代認識が働いて、現代の社会参加の意味が問われたか? いや、まだ少し戸惑う部分も残っていますか? これから医師になる人にも、患者になる人にも面白いドラマでした。

●“神の手”訴えられる 6/10)日経メディカル

 今年4月、名医としてメディアに何度も取り上げられ、多数の著書も持つ脳外科医の福島孝徳氏が、手術ミスにより提訴されたことを全国紙などが報じた。

 福島氏は2006年、大阪脳神経外科病院(大阪府豊中市)で30歳代女性の右視床腫瘍摘出手術を執刀した際、誤って左視床の正常組織を切除した。患者は手術直後から発語不能、右半身麻痺になり、4カ月後には腫瘍内出血を来して四肢麻痺に陥り、10カ月後に転院先の病院で急性心停止のため死亡した。

 「手術で腫瘍を摘出できていれば、その後の腫瘍の悪化や死亡は避けられた」として、患者遺族は福島氏と大阪脳神経外科病院に約1億1000万円の損害賠償を請求した。

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