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2010年11月25日 (木)

60歳のラブレター 映画

60これは面白い。よく出来た脚本です。建設会社勤めの中村雅俊さんが定年退職する。建設業はポジションにもよるが手荒な事もやりいの、のお仕事と聞きます。つまり中村さんタイプの人には向かない。

中村さんとか江口洋介さんとか役所さんは、やさしそうでモテてる俳優さんです。年代を問わず女性の支持が高い。荒仕事をこなし家庭を顧みなかったモーレツ社員は、私たちの世代にはいっぱいいて、それが現実でも退社しています。

退社して家に帰ればモーレツな親父とか、そういう訳には行きません。別な人間になって別な生き方を生きなければならない。これが想像も出来ないので、ひとつは話になる。

この辺は作りすぎた気もしないではない。私としては感傷的な場面は刈り込んで短くしたい。それとも女性映画なので短くしてはいけないのか? それから仇役が懐かしい、佐藤慶さんは最後のお姿と思われます。

原田美枝子さんは、島田陽子さんとか樋口可南子さんとか美人オーラで仕事をするタイプの女優さんです。専業主婦という役どころはまずない。二人は、ありえないカップルを演じます。リアリティは丸でない、設定の為の設定です。

メインの他にサブストーリーが2つあって、魚屋夫婦、翻訳家とその相談役には4人の芸達者が、順当というより熱演に継ぐ熱演。対応してメインストーリーはクドくない方がいい。その辺のバランスが面白い。

60歳のラブレターは、そういう公募があって応募作を重ね合わせて原案にしたらしい。脚本にまとめるのは大変だったと思われますが、個人が書いたものよりも巾と深みがあります。

建設業界が限界の政党や党派を支え続け、失われた20年に寄与した。そういう人たちが何を考え、今は何を感じているのか……映画には直接は出てこないけれど関係なくはない。映画にはそういう奥行きもある。

愛しているから結婚しよう。子供が出来たから籍を入れようというのは比較的に簡単な話です。しかし30年の時間を置いて、二人の関係は何だったのかと問うと簡単ではない。そして確実に問われます。

中村、原田カップルの子供、お腹の大きな娘を、星野真理さんが演じます。話を曖昧にしないで、星野さんはリトマス試験紙のように判定を下す。この人、細いけどいい女優になったと思う。ここも微妙で面白い。

全体には夢のような映画ですが、ここは嘘という事がない。あったことは確実にあった事、それは普通とか平均的という風には消せませんなあ。

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コメント


結構面白い話でしたよね。

まあ、ネ。

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