« 不正経理 | メイン | 木村多江さん »

2009年2月21日 (土)

クレイジー・キャッツ

不安な時にはクレイジー・キャッツを聞くといい……そういう話があります。就職時期の不安にも効くと、これはかなり前に聞きました。クレイジーの歌をさんざん聞いて面接会場に行くと落ち着く、判ったような判らぬ話を思い出しました。

私、クレイジー・キャッツはドンピシャ、現役の世代であります。ちょっと前がお笑い3人組で、ちょっと後がザ・ドリフターズ……どちらを取っても似たような効果はあると思われます。ただ一人を取るとすると植木等さんにとどめを刺す。

陰鬱を、インウツと読みますが漢字を見ただけでインウツになるような所はあります。就職面接やその他さまざま、人生の陰鬱につながる事に対して、対抗すべく折り合うべく植木等さんの歌を聞く事が処方箋です。

スーダラ節が代表曲と思われます。あの妙に明るい空気の正体は何なのか私は戸惑い、判らないまま現在に到ります。植木等という人はスーダラ節などの持つ空気感を、歌い終わった後も奇妙に持ち続けます。若い時に身につけた空気感を中年になっても老年になっても、放す事がなかった。

ユーミンが「いちご白書をもう一度」で詞に書いたように、就職はある意味で青春の終りを意味します。青春を終わらせたくない人にとって、巡る時がそれでも祭りの終りを意味する。今の終り、明日の始まりに人は不安になる。

不安の正体は時間です。不安は個人が自分の裁量で克服して行くしかない……だがそれはそれ、何らか対策というので植木等さんを聞く手が考え出された。それは魔術の呪文のように不安から抜け出すことが出来ます。

人によってそれは、寅さん映画だったり、カトケンのビデオだったりして同じ意味かもしれません。それを観て少しの間、不安から抜け出して下さい……でも生きてある事は本来、不安であり、大袈裟にいえば恐ろしい訳です。しかし不安だからこそ別な面で安心できる。

不安と安心が結局おなじでは、言葉の遊びに聞こえますか? 相談員も占師も似たようなもので(笑)……少し実のある事をいえば、ひとりの失業は別な人の就職を意味します。ひとりが喜べば別な一人が悲しむ……この不況の中ではそうとも限りませんが。およそそうです。

スーダラ節の騒々しさは近所にいる人の迷惑です。レクイエムや子守歌を聞きたい人には迷惑です。魔法の呪文のような歌ではあるけれど決して魔法ではない。陽気の力にあふれるけれど、それは束の間、ただの一瞬にすぎない。

最近、そんなクレイジー・キャッツの歌を聞きましたか?

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.blog.bbiq.jp/t/trackback/394232/18624940

クレイジー・キャッツを参照しているブログ:

コメント

こんばんは!
植木等さんのスーダラ節は、私の父親が好きな歌です(笑)
最近ではTVにおける出演もあまり見かけないようになりましたが、これは私がTVを見ていないからでしょうか(^^;

hataさん
不景気なときは喜劇が流行り、好景気なときは悲劇が流行るということを聞いたことがあります。私は大嫌いですが、「お笑いブーム」というのは、不景気な時代のあだ花かもしれませんね。
ただ、1980年代の漫才ブームの頃は社会風刺が中心で、その頃の芸人は今でも第一線で活躍しています。
それに比べ、今のお笑いブームは人の性格や体型のことをネタにして、ちょっとラップ調で話すのがウケるとみんなパクる。挙句、内輪ネタに走って気が付けばゴールデンタイムはそんな“芸人”たちが集まって仲間のウワサ話で盛り上がっている。私なんかはまったく笑う気にもなれません。
テレビの質が低下していると言われていますが、そんなお笑い”芸人”たちを出すと視聴率が取れると思っている製作側の見識が疑われますし、喜んでいる視聴者も視聴者です。あんなんに”芸”を付けて呼ぶのはおこがましいと思います。
そういえば、「ヤラセ」というのが流行りましたね。たとえば、モノマネ番組で「突然」モノマネをされている当の本人が出てくるとか。モノマネしている芸人は一様にびっくりした顔をしていますが、あれは「ヤラセ」でなくて「仕込み」です。業界では「演出」というらしいですが。昔、テレ朝でしたか、ダイバーが珊瑚に落書きをしていると報道し、これが「ヤラセ」だったと発覚して問題になったこともあります。これもテレビ屋さんから言わせると「演出」です。
ちょっと辛らつな話になりましたが、こんな陰鬱な気分のときは、確かにクレージーキャッツの「スーダラ節」なんてうってつけでしょうね。私からは、坂本九さんの「上を向いて歩こう」もお勧めします。

※私のブログへのhataさんのコメント返しをそのまま転載しました。

ああ、CR-V乗りさん、植木さんは亡くなりました。芸能界にあっては、若い人にはまだ生きてあるように思われるのは、一種の名誉と思われます。植木さんはこの芸風もあって、特にそうでしょう。

ツバメさんは、そうですねえ。
この記事を書き始める時に、実はちょっと違う記事を書こうと思っていて、それは回を改めて別に書きます。その記事に、ツバメさんの書かれた事は重なる。共感します。転載とはいえ、健筆ぶりにおそれ入ります。ご両名さま、ありがとう御座います。

コメントを投稿