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2008年6月13日 (金)

深夜特急 3巻

「深夜特急」沢木耕太郎さんの3巻を買います。1巻の感想は書いたと思うのですが、2巻は飛び越えています……変に思われるかもしれません。これはBOOKOFFで買っているからです。全巻通して図書館のものを読んでいますが記憶に残っていない。

3巻目の冒頭ちかく、作者は自分の倹約主義の理由にふれます。本の主人公はいつも「チープホテル」を連呼して安宿を探します。それを隠さず表明する。その倹約ぶりにちょっと食傷気味に読みました……私も若い時、旅行をしました。

国内旅行で、一番、金を食うのは宿です。そこで野宿を決め込むと後は交通費と食費になります。交通はヒッチハイクがあり、目的地と何時までという計画がなければ、それも自由になります。もっとも旅行にも目的が失われる事にはなります。

外国旅行では賊が一番、怖いわけです。野宿やヒッチで怖かったのは、当時、警官の職務質問です。今はまるっきりそんな事はできません。その昔は、知らない町を歩いて行くと、
「どこへ行かれるのですか?」

自分の家の掃除をしている人に聞かれました。
――××寺へは、これでいいのですか。
「もう300mくらいですよ。何処から来たですか……へえ〜九州から。いいなあ」ってなもんでした。

――今日は、車でどこか出かけられるとか、予定ないですか?
「いえ、どうしてですか?」
――いえ、出かけるのなら××寺の帰りにでも連れてって頂きたいんです。
「ああ、なるほど。決まった予定ではないのですか? 残念ですが今日は外出はしません」

そんなノリでした。女性にこんな話をすると、
「男だからよ」などと非難されます。予定のない旅は自由ですが、怖い側面もあります。それは帰る予定がない、帰らなくともいいという怖さです。それは誰からも必要とされない孤独を意味します。
もう一つ、女性は身障者より不自由という事です。その時、彼女たちは自由の持つ影の意味を知りませんでした。

「今、京都大原にいる。これから奈良に向かうよ」私は家に電話していました。
「金もないに何時までいるつもり」などと電話口で家族がいうのです。家族は宿に泊まっていると思い込んでいます。その家族という糸が切れれば私は凧のように空の彼方に消える……

図書館の本でない本は返却しなくてもいい。百円本は真新しく開く微かに香水が香ります。元の持ち主は2巻を読んだろうか、自由の影の意味を知ったろうか?……私はおせっかいな連想の後に、講演で沢木さんが言った事を思い出します。

この本を書いた後、作者は南米に移り住みます。原住民に取材したドキュメンタリーTV番組を作り……沢木さんは講演の最中に本が欲しいといい出します。
「古本といっても駄本ではなく……」作者は南米に何をしに行ったのか。

そもそも深夜特急の旅の目的は……沢木さんはその後、休筆に近い状況にあると聞いています。

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