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2007年12月29日 (土)

検証・悲しい結末

アニメに「火垂るの墓」という、インパクトの強い作品があります。ご覧になりましたか? 原作は戦時下の餓死をあつかった野坂昭如さんの名作とされます。熊本に映画に研究熱心なタレントがありまして中尾貴俊さんですが。

中尾さんが「2度と見たくないアニメ」として火垂るの墓を紹介した事があります。これが逆説だったのか、額面通りだったのか……迷うのですが、この映画1度観ての感想は、実は私もそうでした。2度は観たくない、ただ1回は、必ず観るべき作品として上げたいと思います。

悲しい結末、映画に限りませんがアンデルセンの人魚姫、映画「汚れなき悪戯」古いかなあ。新し目ではスピルバーグのたぶん最高作「A.I.」そしてフランダースの犬……2度観るか観ないかは別として、1度は観たい作品は他にもあるでしょう。

今回の問題提起はこの「フランダースの犬」からです。世界標準での見方と、日本の見方は違うという研究が出ています。それが下記Web、読売記事をどう受けるか……これには予備知識がありました。原作を理解せず、結末だけ変える風潮です。

近い所で野沢尚さんは最後が残念な亡くなり方で、とある傾向にある人でした。ドラマ「眠れる森」でも吸引力のある始まり方をします。悪い夢に引き込まれる不吉な印象の、それ自体がウリのドラマでした。シナリオ集によると現場でも、最初からハッピーな終わり方は思われません。

「ラストで死ねないか」主人公を演じた木村拓也さんは、自分から野沢さんに提案します。木村さんも劇の持つ力を嗅ぎ取ったのでしょう。眠れる森は野沢ドラマとして1、2を争う出来と言われます。ファンも多いのですがラストに不満はよく聞きます。

Web検索すると眠れる森ファンがいて、最終回を自分で書き直しています。
どう決着させたかったか読みます。主人公だけハッピーエンドにするんです。驚きました……まあ、若いのでそういう受け止めもとは思うのですが……あのドラマ登場人物が何人か死に、大団円の結末はなじまない。

悲しい結末が受け入れない。それは理解が浅いのでは、な、い、か、と、私は思います。下記Webでは「フランダースの犬」だけが研究材料になっていますが、国内にも外国にもアンハピーエンドはあります。子供向けだからと結末を書き換えるのはよくないと、私は思います。

悲しい結末を滅びの美学とだけ考えるのは短絡です。わび、さび、盛者必滅、ものの哀れも理解出来ない。全体からの理解に至らない……映画でいえば東京物語の小津監督、浮雲の成瀬監督……日本映画のリアリティに世界が驚いたのは、どれも悲しい結末なのに。

そうでなくとも劇はシェークスピアに始まります。リア、オセロ、マクベス、ハムレットを滅びの美学でかたづけますか……いくら言っても始まらないか。この調子だと来年の学園祭は、ロメオとジュリエットもハッピーエンドに改作される? 
ああっ!(笑)

検証映画「海外では負け犬の死」
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20071225i302.htm

「わびさび」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%8F%E3%81%B3%E3%83%BB%E3%81%95%E3%81%B3

「原作本 青空文庫」 http://www.aozora.gr.jp/cards/001044/card4880.html

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コメント

アニメ「火垂るの墓」は当時小学生だった娘と一緒にビデオで見ましたが、娘は「こんな悲しい映画は二度と見たくない」と言って、僕もそう思いましたね。しかし娘は言います。宮崎アニメの最高傑作は「火垂るの墓」だと。エンタメ色濃い名作はたくさんありますが(宮崎さんの作品)、どうもこの作品だけは違うようですね。原作が本人じゃないからかな?風の谷のナウシカもアニメより原作漫画のほうが暗い。 めちゃ暗い。二度と読めない。宮崎さんがほんとに言いたいことは漫画にあると言ってますが、そうかもしれません。アンハッピーのほうが心に残りますね。ところで来年もよろしく!  股関節、気をつけてください。

アッシュさん、もうすぐ今年も終わりますね。いろいろご支援ありがとうございました。どこでも受け止めは、同じでしょうか?気にするほどではないのかな!火垂るの墓はジブリ作品ではありますが高畑勲監督作で宮崎作品ではありません。詳細はウィッキペデイアで火垂るの墓を。紙のかけはしの新年分を編集して、私は暫く休みます。

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