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2007年10月22日 (月)

書評「愛はばたいて」

女性の場合は、自分が女王様ではなく女王に成れない事が、後々まで尾を引くようです。男は早い段階で王様に成れない事を理解しました。過去形で書いたのは最近そうでもなく、全能感という言葉が出来た事からも判ります。

野尻さんは見合いの相手に一目で、
「私はこの人と結婚するなあ」と思ってしまいます。
インタビューの時も若い介護の人と、この話があっております。その時、
「会った途端、結婚すると思うたつよ」少し言い方は違いますが、ほぼ同じ事を言われました。
「いきなりですか。そういう事ってあるんですか?」
「うん。あなたも、もしかすると思うかも知れんよ」との話は、介護の人に受けておりました。

理由は判りませんでしたが私は直感で、これは大事な話ではないと思いました。この後、お父さんが結婚に発言され、それに御主人もある屈託を見せられる。広い意味では困難の多い結婚でした。

野尻さんは嫌というほど知っておられた。その表現は、ある意味で三浦さんとよく似ている。失恋を繰り返したあわれな女の……失礼な表現になりますが、どうしても結婚して子供を作りたい気持ちの行き当たる場所は大同小異、それほど違いません。

正しいかどうか知りませんが、こういい回すと野尻さんがなぜ三浦さんに魅かれたか、よく説明がつくんです。氷点がなぜ主婦の共感を得たか、なぜ何度もTV化されたかまで、説明が出来ます……私は身体障害を同じような問題に見ています。

若い介護人に手馴れたマジックでも見せるように話す野尻さんを、私はどこかで鏡に映した自分のように感じます……その種明かしをしていいものでしょうか? 誰にでも無理な事はあるのです。でも今日、無理でも少しガンバっておけば、明日には出来そうな事があります。

野尻さんは障害の御主人を見て、これならイケルと読んだのです。直感で適当とか妥当とか感じた。多分、一種の賭けのような読みです。同じとは言いません。吊り合わない健常者とではなく、世話する人のあっての見合結婚です。

その判断には、つまり妥当の裏打ちがあります。
「なんだ」と言われ、似たような体験をされた方は以外に多いのではないでしょうか。身障者の結婚って野尻さんと同じような所が大抵あります。本人同士がまとまっても家族が、なぜか反対します。

いえ、絶対反対というのではなく曖昧に反対されます。理由にならない理由での反対です……健常者には理解できないのか? いえ、最近よくある中年後、高齢者、老人同士の結婚が、障害者のそれとよく似ています。もしお宅で、お祖父ちゃんやお祖母ちゃんが
「結婚したい」と言われたら、あなた、それ祝福できますか?

身体障害者の問題は今、健常者の問題にもなってきました。

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