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2006年3月24日 (金)

クロサワ・ミステリー2

黒澤が死んだ後に、主にミュージシャンが米国進出を試みます。うまくいったかというと歯切れは悪くなります。つまり日本人は日本人であり、白人にも黒人にもなれない。その一方で日本映画は台湾や韓国、中国でかなり正確に理解されていきます。

でもそれは、なぐさめにならないのでしょ? 多分そうですよね(笑)私たちはアメリカ人になりたかった。だから野球をし、カントリーを聞き、ジャズをやりたがった。だから黒澤や三船に「世界の」という肩書きをつけたがった。

さて、黒澤映画のベスト1は日本も米国も同じ、いうまでもなく七人の侍……ユル・ブリンナーが翻訳権を買い取り「荒野の7人」を作りました。そして侍の、あらゆるバリエーションが行われました。そして侍はどこに行ったか? 

荒野の7人の監督はジョン・スタージェス。彼はブリンナーの「荒野」に満足しなかった。3年後「大脱走」の制作に当たります。設定と狙いがそっくりでしょう。内容的に侍でしょう? 大脱走が封切られた翌月曜日、少年だった私たちは集まって、どよめきました。

まだ話は続きます。大脱走で勘平衛役をやったRアッテンボローが22年後に監督をしました。「コーラスライン」とは主役の後ろのバックダンサーです。それを足がかりに出世しようとする若者たち、いえ若くない者もいる。敗者復活戦ですなあ。ずばり私たちは黒澤にこんな作品を望んでいたト思います。

侍の骨子は敗者復活戦、そういう解釈には一理あります。人間はどこからでも何時でも参加できる。ちょっと西部劇タッチでありました。そういう要素がありました。ただ最大の要素というには違う。そうではありませんか?

国内でも侍は引き継がれ、いろいろな映画が生まれます。13人の刺客、3匹の侍、木枯らし紋次郎……実は紙のかけはしでも黒澤論は1度やっています。それで国内分は、はしょります。ただ指摘したいのは、侍は復讐劇ではない。忠臣蔵と一線をひいています。

侍について黒澤自身がTVで「あれはねえ」と若者たちに話しかけた事があります。原型では侍の一日を撮りたかったト聞いています。そして「どですかでん」ですが「どん底」をリメイクした、ト私は思っています。侍はリメイクじゃない! そうでしょうか?

侍の原型は「虎の尾を踏む男達」でしょう。そして侍はもう1度、作り直される……トここまで来て、いい長さになりましたので、黒澤ミステリーはもう一回、続きます(笑)復習しておいて下さい。……だって検索して納得しないと、進めるだけ進めても仕方がないでしょう。

「荒野の7人」「大脱走」「コーラスライン」「13人の刺客」「3匹の侍」「木枯らし紋次郎」「どですかでん」「どん底」「虎の尾を踏む男達」9本の検索をお願いします。それからリメイクされた侍は何か考えて下さい。本日、ここまで(笑)エラそう。

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コメント

僕の時代の人にとって、「アメリカ人になりたい」願望はあったでしょうね。いまの20代〜30代前半は在る意味、そういうのがないから良いなあって思う。すべての人ではないですが、欧米絶対主義は消えつつあるでしょう。僕はアメリカ人になれなく、挫折していまの道を歩んでいますよ。正直、そう思います。挫折というより、己を知るですかね。侍ってのは、一つの象徴だと思っています。象徴を自由にとらえるのはいい事と思ってますし、たくさんの映画、文学があるのも、その象徴性からだと思うンですが・・。

さあ、英語熱は覚めてないのでは……お母さんが、「早く英語を教えないと」子供は1歳か2歳。「日本語も話せないのに」とお父さんがいう。「日本語なんてどうにでもなるのよ」いい家庭ですねえ……こういう事を書くと視聴率が下がるう(笑)侍は新渡戸さんの武士道で復活したのでは?松竹の最近の映画観てると、日本人全員が侍だったみたい。農民も商人もいない。何かヘン。ア、また下がるう(笑)

この連作、人気があると思ったらアニメの影響らしい。やれやれ、ほっとしたような。がっかりしたような。まあ、いいかあ!

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